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いつかA列車に乗って(Take the "A"TRAIN someday)2003年

「いつかA列車に乗って 」‘人生は、忘れものをさがす旅’

迷画座オープンの記念すべき第1回ご紹介作品は「いつかA列車に乗って 」です。(07月23日の日記から移植しました)

[監督]  荒木とよひさ
[出演]  津川雅彦 , 加藤大治郎 , 真矢みき , 栗山千明 , 愛川鉄也 ,他

マイブームは続いています…宅配DVDレンタル(笑)。
「いや~、映画ってホントに面白いですねっ」とは水野晴郎さんのお言葉ですよね、本当に面白いです。

さて、「ツタヤ」の2週間無料借り放題お試し期間は終了し、現在は休会の状態にして「ぽすれん」に入会しています。
「ツタヤ」では無料期間中に6枚借りる事ができました(8枚は可能です)。休会にした理由はリストアップしていた旧作が
いつまでも借りられなかった事です。それを「ぽすれん」に入会し無料期間中で借りる事ができました。
ここでも無料期間中に8枚は借りる事が可能です。「ツタヤ」が良いか「ぽすれん」が良いのか、あまり差が無いですが、
携帯でアクセスできる点では「ぽすれん」がありがたいかな、と思います。
【注】2006年08月08日の時点ではツタヤも携帯からアクセス可能になっています。

最近、「いつかA列車に乗って 」というDVDをレンタルしました。出演は津川雅彦、栗山千明、加藤大治郎さん等。
作曲家の三木たかし(渡辺匡)さんもピアニスト役で出ているんですよね、それから小林桂樹、愛川欽也、小倉一郎さん。
そうそう峰岸徹さんも…相変らずイイ男ですな。シチュエーションは昭和中頃のレトロな雰囲気を現在に醸し出す
老舗のJazzバー‘A-TRAIN’で、その開店時から閉店時までの一夜の人間模様を描いています。

季節は冬、外は雨。梅田(津川雅彦)が開店ちょっと前に入ってくるところから物語が始まります。
ステージではJazzピアニスト江藤(三木たかし)とケンちゃん(加藤大治郎)がリハーサルに余念が無い。
ケンちゃんは普段ウェイターをしながらサックス奏者を目指している。そのうち1人2人と従業員の栗山千明らが出勤してくる。

「先生(梅田)早いですねー今日は、」と声を掛けられると、梅田は、お馬さん(競馬)でスッテンテンだと言う。
その梅田が飲んでいるウィスキーはホワイトホース、ちょっと笑えた。何故、彼が先生と呼ばれるのかは映画を見てね。

シーンは店内だけの映像ですが、陳腐でも無く、薄っぺらくも無く、むしろ舞台劇を観ているかのような錯覚を覚えます。
心の片隅に傷を負っていたり、人生の底辺で喘いでいる人もいる、手段を選ばすこれから這い上がろうとしている人もいる…
一括りで言えば‘弱い人たち’を描いていると思うのですが、何だろう?…仄々して温かいオーラに包まれている映画だと思います。
この描かれている人たちは‘優しい人たち’なんだろうな、とも思いました。

「人物像をもっと深く描いてよ」なんて言ってはいけません、この映画は雰囲気を楽しめば良いのですから。
殺伐としている現代に忘れ去られようとしている‘温かみ’‘優しさ’を映像を通して理屈無く、感性に直接作用し胸がジーンと
熱くなってきます。私、涙ポロポロでした(笑)。

何回観ても飽きません。演奏シーンも良いですね、開店して最初に演奏するのはサマータイム、
それから劇途中で飛び入り外人ミュージシャン(本物)との「A列車で行こう」も必見・必聴、乗るよ間違いなく。
それにしても、ラストシーンの梅田先生(津川雅彦)は美味過ぎです。
もう一度、筆を執る意欲が湧いて良かったです。やはり、男にはドキドキが効果あるんですよね… …

「いつかA列車に乗って」…‘人生は、忘れものをさがす旅’だとこの映画は言う。皆さんも何か忘れたものを思い出して下さい。

これTV放映して大勢の人に見せてやって下さいよっ!派手じゃないけど絶対に良質な映画ですから!

  • 2006年08月08日(火)20時57分

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