個別記事

ベ平連

2001/07/23  ベ平連

私が10代半ばをちょっと過ぎた頃の話です。
当時私は「自分」を捜しに夜な夜な町を彷徨っていました。
そんなある日の事、偶然「べ平連」の集会に参加する事になった。
(どこかの公園だったと思います)
そこでは私とタメ歳の連中とか、いい年したとっつあん達が同じ次元で議論していた。
みんな、平和について討論していた。
私にはカルチャーショックでした。
それからは度々集会に参加したり、デモにも参加したりしたが、私には野次馬程度の知識しか無かった。

ある時のデモは凄かった。集会の後、例によってデモ行進が始まったが、だんだん人が増えてくるんです。
小さなデモ隊が合流しているのです。いくつも、いくつも・・・
場所は県庁前、そのうちデモ隊はジグザグ行進を始めた。
皆、両手を前の人の肩に乗せ顔を伏せている。
誰かが大きな声で叫ぶ「顔を上げるな!やられるぞっ!!」
私は隊列の外側の列だったので意味を理解した。
機動隊のやつらが足げりしているからだ。
足で善かったよ。いい男が台無しになるところでした。
暑い、赤い季節だった。

それからも集会に参加したり、夜の街を彷徨っていたがそのうち、私は自分を捜す為の好都合なアイテムを手に入れた。
バイクの免許だ。
実は免許取得する以前にバイクを買ってあったのです。
ヤマハ トレールDT-1。
生まれて初めて買ったバイク。

この頃は、また「赤い季節」がやって来るとは夢にも思わなかった。

  • 2001年07月23日(月)23時23分

▲ Page top