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3、憧れのローレックス (ファッション小話)

昨日、コラムサイトで腕時計のシリアスな記事を1件アップしました。今も別の腕時計の記事を作っている最中です。その過程で、ちょっと、十何年前?のエピソード(ファッション小話)を思い出したので披露したいと思います。

時代背景なんですが記憶を辿ってみると、私がAudi80に乗っている頃、そして景気が良かった時代ですから1990年~1993年?の頃でしょうか。とある(結婚)披露宴に招かれ、同じテーブルで私の隣に座った人の話です。

その男性は50歳ぐらいの方だったと記憶しています。当時はバブリーな披露宴が多かったですよね。あの頃は日本中、総自信過剰になっていた時代で、私なんかも年収度外視でAudi80なんて買ってしまいましたし^^。

反面、時計は日常で身に着ける習慣が無いので興味が無く、高額な腕時計は持っていなかったです。一応、それなりの腕時計を黒ベルト、茶ベルトで1個ずつ、オモチャのようなファッション時計は数個持っていました。

余談ですが、特に気に入ってたのは車サイトでも紹介した事があるAudiの時計(文字盤が白い)でした…代金を支払ってないし(爆)。

さて、宴が始まってアルコールがひとしきり廻る頃には御機嫌になってますよね、それで隣席と会話が始まるワケです。定石通り世間話から、趣味の話、仕事の話なんかして、そろそろ本格的に酔いが廻る頃だったと思いますが、彼が満を持して「ロレックス」の話を始めたんです。

その前から前兆としてチラッチラッとワザとらしく見せてはいたのですけど。そのオジサンはビジネスで成功したらしく、えらく威勢が良くて「だからロレックスを買う事ができた」みたいな話をしました。

当時は平の給与所得者だった私なんか説教されましたよ。時計は買ったばかりなのか普段は使っていないせいなのか、判りませんがピカピカだった記憶があります(ローレックスなんか普段から使っていないと意味無いです)。

「羨ましいですね~」とか「○○さんはやり手ですね~」とか社交辞令を、眉に唾を点けて言いましたけど、でも、価値観に相違があるから「別に、あんたの成功談とかローレックスの自慢話なんか、してくれと?俺、頼んでないし、だからなに?」みたいな気持ちで聞いていました。

おまけに説教のような話を縦糸横糸織り交るから、このオヤジはタチ(性質)がド悪かったです。私も当時はそれなにり若かったので我慢の沸点が低いせいもあったのですが…っで、鼻持ちならない態度を‘ぶち踏み躙りたく’なったんですよ。

「でも、いろいろ御立派な事を仰っていますけど、その時計の金属製ベルト…披露宴ではマズイですよっ」相手は虚を突かれた様子なので、ちょっと大袈裟に「えっえ?!いい歳ぶっこいて、知らなかったんですかっ!、時計のベルトは黒ベルトですよっ!礼儀ですよ」

私はこんな感じで言ったと思います(セリフはともかく、情景的に相手の不意を突いた事を理解して頂ければいいです)それで、タチ悪オヤジは「ロレックスなら良いんじゃないか?…」ぐらいな事を自信無さ気で言ったと思いますけど。

「それにロレックスなんて紳士は言わんですよ、ローレックスと言いますよ」←口からデマカセを言いました。こういう場合、相手は動揺してますから嘘でも、でっち上げでも何言っても、言い切った方が官軍なんです。

これは今でも覚えていました。何故なら「ローレックス」は好きなんですけれども「ロレックス」を嫌いになる切っ掛けになりましたから。

ローレックス=名品、信頼と憧れ。 ロレックス=拝金・成金、権威主義。
舶来の製品とかブランドは、昔と今では発音とか表記の変更が多々ありますが私の世界の中で、これほどイメージに落差のあるブランドは他には無いです。

世の中では、ローレックスは実用品だから高級ブランド品ではない、とか言う意見もありますけど、本当はそうかもしれませんが、やはり庶民的には、おいそれと手が出せない価格ですし機械モノとしては時計職人さんも憧れると聞いた事がありますから、そういう意味では名品、高級品ではないでしょうか。

私も、正直言って、己の生命の灯火が燈っている間には、左手首にローレックスをさり気無く着けたいと思っています。その後、ロレックスおじさんはどうなったのでしょうか?バブルが弾けた後には勝ち組の仲間入りしたのでしょうか。

でも、もし仮に、バブルと共に弾け飛んだとしても、ロレックスが少しは救ってくれたと思いますよ…換金率が高いですから。

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  • 2007年10月09日(火)22時22分

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